あと十日で水を落とす。

今年は雨が多かったので、水を引いてくる手間もいらずに済んだ。楽チンよ。しかしなんだか田んぼがスカスカな感じがする。たぶん収穫は少ないだろう。刈って見ないと分からないけれど、自然相手だからこんな年もある。私は柑橘類もたくさん作っているから、今年の蜜柑は水っぽいだろうなと思っている。

柿なんか、甘くなかったら食う気はせんわな。コメの味はどうだろう。もともと水稲というから、水が必要な作物だ。陸稲と違って、水があるからこその味になる。そうは思っていても不作の年のコメは、もう一つ物足りないのも事実だ。この雨模様の天気が晴れに変わったら、カメムシ、ウンカの消毒をする。

今のところ順調だ。田んぼの水を落として十日もすれば稲刈りをして米にする。そういえば昔、稲刈りをする時になっても毎日雨が降った年があった。稲は、刈り取る前から発芽していたものよ。昔はそんな年でさえ、異常気象だ、地球温暖化だという人はいなかった。今と昔、どちらの人が賢くなっているんだろう。

50年前には地球温暖化が進んでいて気候変動が顕著になっていた、というんだろうか。だいぶん涼しくなったし、もう雨はいらんな。雨を見ながら毎日本を読んでいるから体が鈍ってきた。ビールもうまくない。やはり汗をかいて体を動かしてこその生活なのだ。