由良守應の夢のあと

馬術剣道に優れていたという守應は宮内省で馬車係をしていた。なんでも欧米視察の時にロンドンで見た王族の馬車が、煌びやかに見えたんだそうだ。そりゃそうだろう、日本じゃ牛車だもんな。恥ずかしくて、とても比較はできなかっただろう。いくら雅とは言いながら、時代が許さなかった。

本当にこの馬車の御者をして、天皇を乗せて、東京を駆け抜けたんだろうか。さぞ得意になったことだろう。虎の威を借る狐、どころか、夢中だったに違いない。お堀端で転覆事故を起こした時も、皇后をお抱き奉ってお助けしたという。夢のような物語ではないか。

こんな由良町だが、和歌山から追放処分を受けながら、やっとここで居場所を見つけている。よかったら裏の碑文を読んでみてくれないか。青春とは何か? いくつになっても追い求める夢があることさ。彼は友人、知人に恵まれた。あの岩倉具視も、面白い男だと評したという。

人生とは悲しいもので、それぞれに人生がある。開山興国寺はひっそりと秋の気配が漂っていた。

蜜柑の百円売り場をやっています。

由良町門前で、毎年10月頃から百円売り場をやっています。母が始めたことですが、やはり母の方が商売上手で、夕食のおかず代になっていたかな。3月頃まで八朔やオレンジ類を並べています。注文にも応じます。よかったら覗いてみてください。

我家のみかん畑は、わりと広くて、一人で経営するのは本当に大変です。母の遺言は、早く甘夏の木を切ってしまえ、でした。重労働だったんですね。私と同じ62年生ですから大木よ。剪定しようにも、木が太いので、腕がなまってしまう。

そうだ、誰かみかん採りに来てくれないか。3月頃までやっている。日当は安いけれど、アパートの部屋が空いているから個室貸与、食事付き、お世辞付き、農業体験、ということで、どうだろうか。