今年もお茶を摘んでいる。

毎年のことだけれど、今年もせっせとお茶の芽を摘んでいる。母たちがやっていたのとは少し違って、新芽の部分だけで作るから、かなり濃いお茶になる。今年は、茶粥と茶飯に挑戦するつもりだ。

近所の古刹、興国寺の名物でね、最近は作る人がいなくなっただろうけれど、本当に美味しかったのだ。スーパーの安物のお茶なんか、ペットボトルのお茶なんか、あんなもの御茶じゃない。

農薬のかかっていない、本当のお茶を作ってみないか。お金も要らないし、趣味にするにはよい遊びでっせ。これから、タラの芽と、お茶の新芽で、天ぷらにして酒の当てにするつもりだ。売れ残りのレモンがドツサリある。気ままな独り暮らしよ。

筍を食べている。

猪が来て、ほとんど食べられてしまったけれど、草むらに少し残っていたので掘ってきた。しばらくは筍の炊いたんばかりになる。先日まで蕗ばかり食べていたから、繊維質でおなかの具合の調子が気になってきた。なんせアクのある山菜ばかりだからね。食べ過ぎるとガンになるというじゃないか。

それでも春のごちそうだと思って、頬張っている。筍を食べると、さぁ、やるぞっ、という気力が沸くらしいのだ。田んぼでは蓮華が咲いていたので、レンゲばつりをした。緑肥と言う奴よ。田拵えの初めだ。牛を飼っていたころ、子牛をレンゲの所に連れてくると、飛び跳ねて喜んでいたことを思い出している。

牛は、レンゲが大好きだったのだ。牛を飼った人なら知っているよな。昔は、レンゲの所で相撲を取ったり、子供たちが楽しく遊び場にしたものさ。今は、そんな風景はどこにもない。少なくとも、太陽パネルを敷き並べるのだけは止めとこう。