お寺の坊さんが書いた本です。

一昔前の坊さんが書いた面白い本です。説教とか、法話といった話で、たまにこういった隙間のある本もいいわな、と思いました。私は物心ついた時には近所の古刹の興国寺でお薄と饅頭をいただきながら座っていました。

我が家は、高野山の真言宗と臨済宗でした。祖母が国防婦人会の会長さんなどをしていたとかで、長い戦後があったようでした。目黒絶海和尚が住職でした。達筆な人で酒が大好きだった。興国寺は専門学校としてたくさんの雲水がいた。

今は坊さんのなり手がないんだとか。この本の関大徹さんも、当時としてはごく普通の坊さんだったと思います。それほど宗教人として、社会に居場所があったし、必要とされていた。今は嫁さんがないとか貧乏は嫌だとかヘンなことになっている。

この本を読んで、子供の頃を思い出すのは私のような仏縁があるものだけか。是非にとは言わないが、暇を作って見てみるがよい。ふっと隙間、余裕のあることに気が付かされる。その人なりに、ということよ。