タケノコを食べている。

裏山に孟宗竹の林があって、タケノコを掘ってきた。ちょうど地面にヒビが出来て、鳥のトサカのような固い新芽をちらつかせている。収穫の合図だよ。親から教えられたとおりに、トサカの倒れた方からトンガの刃を入れる。

稼業だからね。熟れたものさ。しばらくはタケノコ三昧になる。猪みたいやろ。最近は塩漬けにして、夏までしつこく食べている。残った塩の汁は糠漬けに使っている。無駄はない。すっかり一人暮らしになっている。